weeklyアキタミチコラム

九州産直クラブのカタログ連載中の畜産・農産コラムをまとめています!

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

14047w「無農薬」という言い訳

11月末から12月くらいにかけて、野菜は寒にあたって甘みを蓄えるので美味しさも伝わりやすくなるし、虫の害も少なくなってきれいな状態でお届けできるので、流通の立場としては少しホッとする季節です。届いた野菜だけじゃなくて、キンと張り詰めた寒さの中…

14046w 無農薬の壁~恐怖のイモチに学ぶこと~

昔、天候不順によって全国的にお米が不足し、海外からお米を緊急輸入するような事態になった「平成コメ騒動」と呼ばれる米不足の年がありました。その年の天気が今年の夏と同じ、長雨と日照不足。そして、今年の田んぼではその年と同様に「イモチ病」という…

14045w未来の食卓を育む、今日のごはん

先日、北九州で行われた料理教室のお手伝いに行ってきました。テーマは「今さら聞けない料理教室~ご飯を炊く編~」ということで、土鍋・圧力鍋・無水鍋など道具の違いによるご飯の炊きあがりを学習。講師の渡辺さんは、カタログ「にんじん」に載っている「…

2014044野菜の「規格」

畑で育ったものが、無駄なく会員さんのもとに届いたらいいなと思ってカタログを作っています。でも、世の中は必ずしもそういう考え方ばかりではなく、農産物が「市場」に集まる現在の流通制度では、畑で野菜が育っていても「出荷したほうが損」というときが…

  2014043「いのち」を扱う仕事

カタログを作る仕事の傍ら「走る豚」と「健康あか牛」の在庫管理をしています。 ただただ寒くて重い力仕事なのですが、毎週豚が8頭分、牛が月に2頭分、箱にすると30~40箱が冷凍庫と冷蔵庫に入荷するので、部位ごとに箱詰めされたブロック肉に毎週通し番号を…

2014042秋の端境期

夏野菜もそろそろ終わりを迎え、秋・冬野菜が始まります。ここから始まるのが「秋の端境期(はざかいき)」。夏野菜の、きゅうり、茄子など実野菜が実らなくなって木が枯れてくる時期と、まだまだ暖かくて秋冬野菜がうまくできない時期が重なってしまう、野菜…

2014041 「こだわり」の収穫祭のこと

産直クラブへ出荷する九州の生産者で組織する「生産者の会」。消費者や生産者同士の交流を通じて、より有機農産物への理解と技術を高めることを目的に会議や現地視察を重ねています。 その中でも、なんといってもイチバン大きな活動は、日頃お世話になってい…

2014040土を使わない農業に思うこと

以前、水耕栽培の無農薬農家を見学に行ったことがあります。大きなビニールハウスの中に液肥入りの水の張られた台がずらりと並べられ、その上に等間隔に穴のあいた発泡スチロールの板が浮かんでいます。別の場所でスポンジにまかれて発芽した苗をその穴に埋…

2014039本物を見極めるために

なんでもかんでも昔がいいとは思わないのですが、食べ物や生活に必要なものを自分で作っていた時代から「お金」を介して「買う」時代に変わっていき、いろんな事が見えなくなってわからなくなってしまった弊害を感じます。 「買う」ということが、同じ価値の…

2014038有機JASに甘えたくない

「え?!有機JASの野菜でも農薬を使っているんですか?!」とびっくりされたことが何度かあります。私もこの仕事をするまで、「有機ってなに?」という感じで全然農業について知らなかったのですが、有機JASでは使用してもカウントしない農薬が30分類以上、…

2014035賛否両論 野菜の代替 ~できるだけ減らしたい、野菜の欠品~

中村さんのにんじん、園田さんの小松菜…など、産直クラブではできるだけ「●●さんの野菜」というように、誰が育てたものかわかるようにお届けしています。 これは、1人とか1グループで作りきる量しか発注できない規模だから成せるワザですが、生産者にとっ…